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「やんべ」に頑張るくらいがちょうどいいかも!岩手奥州ダブルケアの会 代表 八幡初恵さん

超高齢化社会となった日本には、様々な課題が山積しています。

年金の問題、仕事の問題、病気、医療・・・。中でもやはり一番の気がかりは「介護」ではないでしょうか?

最近よく聞かれる、ダブルケアやヤングケアラーという言葉。聞いたことはあるけれど、よく分からないし私には関係ない・・。

そう思わずに、いつか自分の身にも起こるかもしれない、周りに介護について悩んでいる若年層がいるかもしれない・・。

そんな気持ちで一度周りを見渡してみるのも良いのではないでしょうか?

今回ご紹介するのは、岩手奥州ダブルケアの会 代表の八幡初恵さん(42)です。

現在は奥州市を中心に「やはた音楽教室」も主宰し、リトミックや電子オルガン、ピアノの講師として、お子様から大人まで幅広い年齢の方に音楽の楽しさを伝えています。

そして、忙しい毎日の中で、育児と介護のダブルケアをサポートする「岩手奥州ダブルケアの会」も中心となって活動をしています。

岩手奥州ダブルケアの会を運営するきっかけや、想いなどを聞いてみました。

ダブルケアについて知るきっかけになったのはどんな事だったのでしょう?

「8年前、上の子どもが1歳のころ、認知症を患うお姑さんのケアも担うようになっていました。幼い子どもと、認知症のお姑さんと私。三人で過ごすリビングがとても息苦しく、とても辛い思いを感じていました。育児も介護もきちんとできていないと感じて自己嫌悪に陥り、それがどんどん悪循環になっていったんです」

初恵さんは辛さから脱却するために、認知症カフェや介護者教室などに通うようになったところ、少しずつリフレッシュできるように。

そんな時、インターネットで、『ダブルケア』と言う言葉を知り、これは自分だ!と気付き、辛くて当たり前なんだと、自分の進むべき方向が見えてきたそう。

自身の求めていたものが見つかり、そこからダブルケア当事者同士の想いの共有の場『ダブルケアカフェ』を開催するべく、準備を始めました。

36歳の時に二人目のお子さんを出産し、ダブルケアの仲間探しを始め、2016年3月に初めてダブルケアカフェを開きます。

活動は少しずつ会場や回数を増やし、現在まで多くの方と悩みや情報を共有してきました。

「自分が作りたい場所を作ったため、全くのボランティアです。だから苦労していると思うことはやらないようにしています(笑)必要な人に、どうやったら情報が届くか、そればかりを考えているような気がします」

そして、子育てや介護をしながらも、初恵さんはダブルケアのサポートについてもっと多くの方々に知ってほしいと精力的に動きました。

「最初はダブルケアカフェを細々と開催していればいいと思っていましたが、たくさんの当事者と交流するにつれ、もっと社会にダブルケアのことを知ってもらう必要があるのではないか?と考えるようになりました。
そこで、ダブルケアシンポジウムや勉強会を開催して周知活動をするほか、2020年には岩手県議会に『岩手県全域におけるダブルケア支援を求めるための請願』を提出しました。その結果、岩手県はダブルケアガイドブックを作成し、ダブルケア研修会なども県主催で開催される運びとなりました。当事者の声が政策に届いていることを実感できた出来事でした。
女性がいきいきと輝いているまちはこれから発展していくまちだと思います。それならば、私たちもしかるべき場所で、自分たちの考えや想いを伝えていくことがあってもいいかもしれません。その声によって、社会も少しずつ変わっていくような気がしますし、実は政策を作る側の人たちも私たちの声を聞きたいと思っているのではないか、と感じています。相互の協力があって、住みやすいまちになっていくのではないでしょうか。」

活動を始めて、嬉しかった事はどんなことでしょう?

「嬉しかったことは『この場所が会って良かった』と言われたことです。ダブルケアを卒業し、復職し、ダブルケアカフェに来れなくなっても、いつまでも気にかけてくれている人も多いです。ダブルケアカフェを卒業しても、時間がある時には、お手伝いとしてダブルケアカフェに顔を出してくれる人がいるんですよ。少しずつ、会のことを知ってもらうことができ、行政や社協さんや包括さん他、たくさんの人に応援してもらえるようになったことがとても嬉しいです」

岩手の頑張る女性へメッセージをお願いします!

私は生まれも育ちも現在も岩手県です。岩手県や奥州市が大好きです。できることなら、岩手からは出ないで、実家の近くで生きていきたいと早い段階から考えていました。『人生は選択の連続だ』…と言われるように、いろいろな場面で選択を迫られながら誰でも生きていると思います。

一方で、『ご縁のあった場所で、置かれた場所で咲きなさい』と言う言葉もあります。自分で選んで岩手にいる私のような人も、たまたま縁があって岩手にいる人も、今いるその地域・環境の中で、自分らしく、誰かと比べることなく頑張って(咲いて)いけたらいいのかな~と思っています。

岩手の方言に『やんべ』という、使い勝手のイイ言葉があります。これは『いいあんばい』がなまった言葉のようです。今が踏ん張り時!と力いっぱい頑張る時もあれば、やんべにほどよく頑張る時もあっていいと思います。少し見渡せば、たくさんの自然や昔からの郷土文化などがたくさんある岩手県。やんべに頑張るのがちょうどいいかもしれません!」

 

そしてもう一言!

「私は、たまたまダブルケアを経験して現在のような活動に至っていますが、ダブルケアに限らず、何らかのピア(仲間どうし)サポートのおしゃべり会・交流会を立ち上げたいと思っている人は多いような気がします。まずは、あまり難しく考えず、仲間を見つけたら始めてみよう、くらいで良いような気がします。私も、最初の頃は、参加者がいなくても、細く長く継続し、5年後10年後に『この会があってよかったね』と言われるようになっていればいいかなと思って始めました。落ち込んだり悩んだりするとやめたくなるので、最初からそう思わないようにしようと決めていました。落ち込まないと決めて始める…なんだかおかしな日本語ですね。でも、その決意のおかげで続けてこられたと思います。何か立ち上げたいと思っている方の参考になれば嬉しいです。話を聞いてくれる人や、同じ境遇の仲間がいる事は心強いですね!

 

 

ダブルケアについてお話を聞きたい方は是非、「岩手奥州ダブルケアの会」八幡初恵さんまでどうぞ!

公式ライン @660uochn

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