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子供達にもう一つの癒しの場を・・「子供の居場所 わらすば」大内玲子さん

 

共働き世帯が多くなり、核家族が当たり前になっていたり・・・。そんな中で子どもたちが安心して過ごせる場所が少なくなっている現状があるようです。 それと同時に、親自身も、忙しい毎日の中で子どもと沢山向き合いたくても思うようにいかないという声があるのも事実です。 そういった環境を少しでも減らし、子どもたちが楽しく過ごせる場所が北上市にあります。

それが、「子どもの居場所 わらすば」です。

今回ご紹介するのは、「子どもの居場所 わらすば」の大内玲子さん(62)です。

奥州市出身の大内さんがこの事業を始めたのはコロナ禍の中、2020年6月。 子ども食堂のスタートから始まりました。

「家でご飯を食べる事が出来ない子どもたちがいる」そんなニュースを時折テレビなどで耳にしますが、この岩手での話ではないだろう・・。そう思っている方も少なくないのではないかと思います。 私もその一人でした。 ところが、実際は、かなりの数でそういった子どもたちがいる事を今回の取材を通して知りました。

大内さんがこの施設を作ったのは、そういう子ども達のための「子ども食堂」を作る事が目的でした。

初めは月2回の開催予定だったそうですが、閉じている時も子ども達が来るようになり、毎週開催する事に。

「地域には知り合いもいなかったので、皆さんにはなかなか馴染んでもらえなかったんです。それならと思い、子ども達が好きに遊べる場所を提供しようとしたところ、口伝えで子どもたちが集まるようになりました。最初は4・5人だったのが、今では15人以上集まることが多くなりました」とのこと。

私が取材にお邪魔した時は、お子さんとお母さんが一緒に遊びに来ていました。

「実は私の教え子たちなんですよ」

大内さんは、高校の教師でもありました。現在も非常勤として午前中は学校に赴いています。

「教え子たちが親になっていくのを見て、よく頑張って子育てしてるな。大変だろうな。そんな卒業生が時々息抜きできる場所を作ってやりたいな。そうしたら子育ても応援できる。そう思ったんです。わらすばを始める本当のきっかけはそこですね。在職中から考えていました。ここは卒業生が集まる場所」

「わらすば」は卒業生がリフォームをしてくれたそうです。

「この施設は、教え子達や、地域の方々、協力してくれる方々の善意で成り立っています。全国の支援団体などからの食料の寄付等を頂いたりして、本当にありがたいです」

 

「特別支援教育士」「自閉症スペクトラム支援士」の資格も持つ大内さん。

発達障がい・不登校の子ども達にも目を向けていて、何とかしなくては!と思っているそうです。

「施設の2階をフリースクールにしたいと思っています。学校になかなかいけない子どもたちが ここから巣立って行けると嬉しい!」

実は、不登校の子どもが多い事も子育てが終わった私は知らなかった事。 子ども達を取り巻く問題は色々あるようです。

「昔は家のお手伝いを子供がするのは当たり前でした。今の時代、食事は簡単に作れたりお洗濯もお掃除も機械がしてくれます。家庭の中で、子どもの働く場所が少なくなっていて、居場所がなくなっているのかもしれません。お母さんはもっとお子さんにお家の仕事を任せて、そしてできたら 褒めてあげる。そういった環境がもっと必要かなと思います。お母さんたちの悩みや・愚痴も聞いてあげたいです」

取材中に来ていた卒業生は玲子さんを「お母さんみたいな存在ですよ。何か落ち着く場所なんです」と言い、本当にリラックスして子どもたちと遊んでいました。

「来年は、お泊り会も予定しています!テレビゲームやスマホばかりで遊んでいると、自分で考えるという 感覚が乏しくなってきます。パズルとか鬼ごっことか、自分の頭で考えてたくさんの事が経験出来る場所を作っていきたいです」

子どもたちにも、親御さんたちにも、家庭以外の癒しの場が必要なのかもしれません。 子どもたちの未来のために、大人の私たちが出来る事をもっと真剣に考え実践しなくてはいけないですね。

 

 

 

「こどもの居場所 わらすば」

〒024-0055

北上市大堤南1丁目1-8

 

 

 

 

 

 

 

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