ほぐされる・癒される 疲れた心にこの1冊~~大人女子こそ絵本を読もう

ほぐされる・癒される 疲れた心にこの1冊

~大人女子こそ絵本を読もう~

絵本は子どもの読み物?いえいえ!深いテーマ、ささる一言、短い時間で読めちゃうのも良い!このコーナーでは、絵本専門士ふじむらゆきこが“大人に効く絵本”を紹介します。

~2020年6月~

今月の1冊

『こびん』

松田奈那子 作 / 風濤社 / 2016年

 

 

新型コロナウィルスのパンデミック。

この広がりの速さはグローバル化の副産物と言えるのだそうです。

さらに、この状況でオンライン化が進み「ネットで世界とつながる」ことが常識に。

5Gという通信システムがいよいよ一般化すると、外部とのつながりを更にリアルでスムーズに共有・体感できるのだとか。

現代人にとって世界は手のひらの中のもの?

 

そんなSFチックな世の中に、

ちゃぷんと波紋をたてる、こびんです。

 

想像してみてください。

広く大きな海を。

波間を漂うメッセージ入りの小さなガラス瓶を。

いつ、どこでどんな人に届くのか、

わくわくしながらメッセージを海に放つ瞬間を。

 

この絵本は、メッセージを預かったこびんが

世界を旅するものがたり。

ページをめくって、

様々な海の表情やそれぞれの土地の気候風土を、優しく美しい色彩で楽しんでください。

効率第一、簡単便利を求める生活にはない

ゆったりした味わいが、そこにはあります。

 

17場面、33ページ、

5分もかからずに読み終わる話の中に

地球の大きさや世界の多様性、

さらには10年以上の時間が詰まっているんだから、

人間の想像力は5G並み、

いえ、それ以上ですよね。

 

なが~い旅のラストは読んでのお楽しみ。

「これって、そういうことだよね?」

という小さな疑問の答えは

「見返し」と呼ばれる表紙裏に描かれているんですよ。

本という形だからこそできる楽しいしかけも絵本の魅力です。


~2020年5月~

絵本は子どもの読み物?

いえいえ。

深いテーマ、ささる一言、癒される絵。短い時間で読めちゃうのも良い!

このコーナーでは、絵本専門士ふじむらゆきこが“大人に効く絵本”を紹介します。

今月の1冊

『それしかないわけないでしょう』

ヨシタケシンスケ 作 / 白泉社 / 2018年

 

流行に振り回されず、自分の定番を見つけることは、大人の証の一つです。

でもそれは、自身の思考が固くなってしまうことと紙一重。

こういう時はこうなんだ。この場合はこうするもの。

そんなカチコチの物差しを他人にも押し付けてしまったりして・・・。

 

そんな時は、哲学絵本ともいわれるヨシタケさんの本を開いてみてください!

大人のいうことはすべて正しいのか?必ずそうなるのか?

おばあちゃんの一言がきっかけになり、

「それしかないわけないじゃない!」と

様々な未来を思い描く女の子と一緒に、それ以外の方法を考えていきましょう。

 

シンプルな線で描き込みすぎなイラストは読み手の想像を邪魔しないので、

読みながら「自分自身のもしもの世界」を積み重ねていくうちに

頭が柔らかく、心の枷が取り払われて、なんともいい気持に♪

この楽しい発想が、働く世代ではなく「子供とシニア」の組み合わせによって生まれているところも考えさせられます。

 

ステイホームが続く日本。

この局面を乗り切り、その後の未来が前よりも良い方向に進むように、

しなやかさ、柔らかさを持ちたいものですね!


~2020年4月~

今月の1冊
『あさになったのでまどをあけますよ』
荒井  良二  作

偕成社  2012年出版

未知のウイルスの影響で、世界中が不安を抱えて 過ごす毎日。
それでも地球は回っていて、必ず朝がやってきます。

この本は、その新しい一日をまっさらな気持ちで迎えるための魔法の絵本。

本を開くと、見開きいっぱいに描かれる朝の風景

さわやかな青色・優しい緑色・朝日の茜色や黄色が心に染みわたります。

そこに添えられているのは、この町が好き、この風景が好き、という短い言葉。

ページをめくり、次々に変わる景色と繰り返される言葉を楽しむうちに、心が軽くなっていきますよ!

当たり前の一日を特別な一日にするために。朝になったら窓を開けて、

「やっぱり〇〇が好き」

と、声に出してみませんか?

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